PROZAC服用体験記

line1.gif

1998/5/15〜1998/6/7までの1ヶ月弱、PROZACを飲み続けた日々の精神面、肉体面の変化を綴ったPROZAC服用体験記を掲載します。
今後服用を考えている方の参考にして頂けると、SSRI研究者(!?)としての冥利に尽きます、はい。


1.PROZAC服用の総括

  • 結論から言うと、僕の体(脳?)には合わないことが判明した。

  • 2日目〜4日目にかけてひどい鬱状態に陥り、底無しの不安、絶望感、虚無感、無力感、自己否定と、生き地獄だった。これはPROZACの副作用の1つだと知っていたので、嵐が過ぎ去るのを待っていると回復した。

  • その後は、一進一退が続いた。精神的に高揚したかと思うと、次の日は興奮し過ぎた後の疲れが残り、その後は肉体面の不調が精神面にも作用して低調な日々が続く、という繰り返しだった。

  • 全体を通して頭痛、食欲不振、吐き気、疲労感、微熱、性欲減退、薬によってむりやりテンションを上げさせられている感じ、と強弱の差はあれ公式的に言われている副作用が現れた。

  • 僕のように、服用する前はPROZACの成功例ばかり聞いていてあまりに胸を膨らまして、実際に飲んでみると意外に効かない、思ったよりも副作用が大きい、という場合もあるので期待しすぎない方がよいかもね。


2.PROZAC服用体験記

5月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT





1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31





6月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30












1日目(1998/5/15)
今日、麻雀をやっていて、他の3人の輪の中に入ることができず、やっぱり俺は人とうまく接することができない、という思いに駆られた。
帰宅後、たまらなく不安に襲われたので、以前飲んでいたPROZACを再び飲み始めることにした。
飲んでみると、気のせいかそれまで不安定だった精神も少し落ち着きを取り戻し、ぐっすりと眠ることができた。

2日目(1998/5/16)
目を覚ますと頭痛という程ではないが何となく頭が重く、今日は土曜日ということもあって、昼まで寝過ごす。
今日は、デジカメを買いに行って散髪しようと考えていたが、とても億劫になってしまい、家でうだうだとビデオを見て夕方まで過ごす。
昼過ぎに美容室の予約を取ったが、そこは始めていく所だったので初対面恐怖症の僕は美容師さんと何を話せばいいのか困るんだろうなという思いに駆られ、不安感から行きたくなくなったが、髪が伸び切っていたので、夕方行くことにする。
案の定、美容師さんとは空虚な世間話しかできなかった。
PROZACが効いてきたかな、という感触はまだない

3日目(1998/5/17)
昨日の夜は、明日こそはデジカメを買いに行くぞ、とちょっとわくわくしていたのだが、目が覚めてみるとわくわく気分はどこへやら、何もしたくない気分である。
時間が経つにつれて、底無しの不安に襲われ、際限のない虚無を感じ、全てが億劫になって活動停止状態に陥ってしまった。
悲しいわけではないので涙が出るわけでもなく、悔しいわけでもないので怒りがふつふつとわけでもない。とにかく感情がないのだ。心が砂漠と化しているので、やる気が出てこないのだ。
これがPROZACの副作用か、と思いつつやり過ごすことにする。
食欲はなく、なぜか口の中がみょうに苦い感じがする。なんか鉄を味わっているような感じだ。
今日は日曜なので、昼間は昼寝をして暇をつぶし、夜はテレビを見てやり過ごした。

4日目(1998/5/18)
朝起きてみると体がだるく気分も乗らないが、今日からまた仕事なのでがんばって会社に行くことにする。
会社に行けば、なにがしかの仕事があるので、それを片付けることによってやり過ごす。
昨日ほどの不安や虚無はないが、全般的にやる気が起きず、ただ生きている、といった感じである。
頭痛薬を飲むほどではないが前頭葉の奥の辺りがチクチクと痛み、食欲はなく、口の中は相変わらず鉄のような味がする。
家に帰ってからも、気分は好転せず、といって更にひどくなるわけでもなく、虚無感と鉄の味と疲労感が全身を襲っている。

5日目(1998/5/19)
朝は昨日ほどの不安や虚無感はなく、まあいつもの冴えない状態に戻ったみたい。
会社での状態は、午前中はなんだか胸騒ぎのような、イライラするような、そわそわするような、そんな感じた。昨日からの不安も多少の残っている。
食欲は普通で、口の中の違和感もそれほど感じなくなった。体の調子はいつもの状態に戻ったみたいだ。抗鬱剤特有の眠さ、だるさ、便秘、喉の渇き等は一切ない。
午後からは、何の理由もなくわくわくする。そわそわ、わくわくといった感じが続く。例えるなら、初恋の女の子のことを思って心臓がドキドキ、腰の辺りがむずむずする感じ、といえば分かっていただけるだろうか。
なんとなく人と話しがしたいような気分になってくる。今であれば誰とでも話せるような気がしてくる。
昼過ぎ頃からは、知らない間に手が汗ばんできて、べとべとになっている。
夜、家に帰ってからもわくわく、ドキドキの高揚感は続き、これまでの不安や絶望感はわくわく、ドキドキ気分が無理やりどこかへ押しやってしまった。

6日目(1998/5/20)
昨日の高揚感が残っているらしく、朝から精神的な疲労を感じている。例えるならば、子供の頃に、はしゃぎすぎたり笑いすぎたりして胸の辺りが苦しいような、疲れているような感じ、といえば分かるだろうか。
気分的には、昨日のような高揚感はなく、といって以前のような不安や虚無感もなく、ちょっと疲れてはいるが久々に平穏な心境を味わうことができた。
体の方は、頭痛薬を飲むほどではないが頭痛がする。頭痛持ちだからであろうか、これまで軽い頭痛や頭が重い感じを継続して感じている。また、若干ではあるが口の中が鉄のような味がする。
午後になっても精神的に割と安定していて、いつもより人と会話を楽しむことができた。ただ、昨日に引き続き少し手が汗ばんでくる傾向にある。
夜中の12時頃にこれを打っているが、頭痛薬を飲む一歩手前の頭痛を感じている。が、なんとか耐えられそうである。

7日目(1998/5/21)
朝起きると、吐き気がする。胃は朝食を食べたいといっているだけれども、脳はその信号を無視し、吐きたい、といっているようだ。体内の情報伝達が混乱してる感じで気持ちが悪い。
結局、朝食を食べることができず、起きることもできなかった。
11:00頃までうとうとして、昼前に出社する。
出社してからは、調子はよくないがまあなんとか仕事をこなせる状態。精神状態は良くもなく悪くもなくというところ。
しかし、夕方になるにつれて疲れが増してきて帰りたくなってくる。
少し残業したが耐え切れずに早々に退社する。

8日目(1998/5/22)
今日も朝から食欲がない。昨日ほど吐き気はないが。今日も朝食を食べずに出社する。
出社して仕事を始めると頭が少し重く、頭の回転が鈍い。いつもほど仕事を積極的にやろう、という気があまり起きない。
午後は妙に生あくびが出て、少し気分が悪い
15:00頃、少し口が乾き、苦い味がする。
17:00頃、頭痛薬を飲みたいくらい頭が痛い。しかしこらえる。
この日は今週1週間の激しい躁鬱の変化による精神的な疲れが溜まっていて早く帰りたかったが、仕事が忙しかったので22:00まで残業し帰宅した。
帰宅してから、今週1週間を何とか無事きり抜けることができて"ほっ"とした。

9日目(1998/5/23)
今日は土曜日なので、昼までゆっくり寝る。精神的な疲労が溜まっているせいだろうか、起きてからも重〜い気分が沈殿している。
起きてからすぐにPROZACを飲まなかったせいか、理由もなくだんだん気分が落ち込んできたので、"やばい"と思いすぐに飲む。すると、次第に落ち着きを取り戻す。
15:00頃、先週買いそびれたデジカメを一人で買いに行くことにする。いつもは苦手な店員との交渉もまあそつなくこなし、即決で買う。
17:00頃帰宅。たった2時間程度街に出ただけなのに非常に疲れる。
帰宅後は割と平穏な心境で特に肉体的な異常もなくすごすことができた。

10日目(1998/5/24)
朝から壮大なる夢を3連発で見て、起きる前から疲れる。
今日は朝から体が重い。起きる気さえしない。今日は買い物に出かける予定だったが、あまりのきつさに止めることにする。
昼を過ぎても体が重く起きることができず、寝込む。
そのうち寒気がしてきて、体が熱っぽくなってくる。体温を測ると37.4℃もある。最近はかなり良くなっていたが、この冬に僕を襲った原因不明の微熱の兆候がまた出てきたのかもしれない。またはPROZACの影響かもしれないが、それはよく分からない。
夕方まで熱が続いたが、夜になると熱も大分治まった。
今日は一日中体調は最悪だったが、精神的には特に問題なかった。

11日目(1998/5/25)
今日もいろんな夢を次から次に見て疲れる。
今日は昨日にも増して体が重い。心臓が鉛でできているみたいに、胸が苦しく重い。体に力が入らず硬直して、どうしても起きることができない。
結局、会社に行くことを断念し休むことにする。
今日は大事を取ってPROZACを飲むのを控えることにした。
夕方まで体が固まったように起き上がることができず、ずーっと寝ていた
夕方になると体の硬直も少し良くなり、本を1時間ほど読み、夕食を食べ、早々に寝る。

12日目(1998/5/26)
今日も体が重く会社を休みたかったが、仕事の関係上どうしても会社に行かねばならず、出社することにする。
会社に行くと仕事に忙殺され、きついのも忘れ仕事に没頭する。テンションが上がり、頭の回転も速くなり、多弁になっている自分に気付く。
定時近くになり仕事も一段落すると、それまで張りつめていた糸がだんだんと緩んできて、徐々に体が重くなってくる。そこそこで仕事を切り上げ帰る。
家に帰って着替えると、脇の下がやけに汗をかいていた。食欲もあまりなく、ご飯よりもおかゆのようなものが食べたくなる。ちょっと熱っぽいので熱を測ると37.1℃あるので、早々に寝ることにする。

13日目(1998/5/27)
朝は昨日と同じく体が重くきついが、なんとか出社する。
朝は頭の回転も悪く、感情もなかったが、午後になると頭の回転も良くなり、気分的にも高揚感が得られた。ただ、若干疲れた感じは残っている。
体が少し火照った感じで、いつもより心臓がドキドキする。
薬によってむりやりテンションを上げさせられている、といった感じもする。
でもまあ今日は調子がいい方で、夕方になってもそれほど疲れも出ず、帰宅しても以前と変わりない時間まで起きていた。

14日目(1998/5/28)
今日は体がPROZACに慣れてくる、という2週間目だが、僕の場合はこれに当てはまらないようで不安定な日々を送っている。
今日は一日中眠かった。昼食を顧客と一緒に食べているときも、お客様と仕事をしているときも多少の緊張感はあるものの眠い。なんとかして自分から話題を提供しないと眠くてやっていられない、けど話題を考え提供するのも疲れる、といった具合。ただ、何かに不安になる、という精神的な不安定さはあまりない
仕事上のトラブルもあり夜遅くまで仕事をして帰宅するが、とにかく眠い一日だった。

15日目(1998/5/29)
今日は朝寝不足で頭が痛い。あまりに痛いので、頭痛薬を飲むことにした。頭痛薬とPROZACを同時に飲むと何か副作用があると恐いのでPROZACは控えることにする。
今日はPROZACを飲んでいない分、飲んでいたときよりも少し弱気になっている。仕事上で何か失敗したらどうしよう、といった不安が頭をよぎる
しかし思ったほど不手際はなく、顧客との折衝も無難にこなした。顧客との世間話も何の問題もなく、相手も満足して帰って行った。
仕事が終わった後、仕事のメンバーと飲みに行く。いつもよりは会話に参加していたが、完全にその空気に同化していたといわれるとそうではなく、心の隅になんかなじめないなー、といういつもの居場所の無さを少し感じていた。

16日目(1998/5/30)
今週は結構仕事がハードでPROZACも飲んでいたため、かなり疲れていて昼まで寝過ごす。今日は買い物へ出かけなければいけないのだが、体が重く頭もボーっとしていてどうも行く気になれない。
そこでとりあえず気分転換にPROZACを飲むことにする。しかしいつものようにドキドキしたり体が火照ったりすることはなく、気分的にも何の変化もない。
仕方が無いので、2時ごろからしぶしぶ買い物に出かけることにする。
いつまでたってもテンションは落ちたままで、元気が出ない。買い物も済ませ家に帰ったのは夕方になったが、少し頭が痛く食欲も無い
今日は落ち込むことはなかったが、無味乾燥な一日だった。

17日目(1998/5/31)
日曜日は通常休みなのだが、今日は仕事へ行かなければならない。しかし朝起きても仕事モードに入らず、頭は全く働いていない。しかもテンションは最低。今日はかなりひどい状態だ。とりあえずPROZACを飲んでみるが、全く変化無し
それどころか更に悪いことに、通勤中不安が頭をもたげてくる。
「自分は会社で必要とされていないのでないか」
「僕と友人になってくれる人はいないのではないか」等々
現場に着いてプロジェクトのメンバーに「おはようございます」とあいさつするが、どうも僕の声に生気が無いのか、表情が強張っているせいかわからないが、レスポンスは非常に薄い。実際、この時の僕は心が氷のように固まったような状態で、それに伴って体も硬直していた。
現場で僕を含め3人の作業だったが、他の2人は楽しそうに会話が弾んでいるが、僕はその輪に加わることができないし、彼らも僕に話し掛けようとしない。彼らには僕の状態を見破られていたのだろう。
夕方まで仕事だったが僕はほとんど話をしなかった。また朝、昼、夕方と食欲が無く、夜になって少し食欲がでてきたくらいだ。ここ2週間で1kgくらいは痩せたと思う。
今日は1日中テンションが低いつらい1日だった。

18日目(1998/6/1)
今日も朝から体が重い。昨日までは食欲がないだけだったが、今日は吐き気までする。
体がいうこときかず起きれなくて、朝食は食べれず結局11:00ごろ出社する。
全く元気がない。不安なだけでなく思考が自己否定へと突っ走り、死にたい気分にまでなっている。
昼を食べてPROZACを飲む。
するとだんだん否定的な感情は落ち着いてきて、体が火照ってくる。手に汗をかいてべとべとしてくる。
しかし猿岩石のようにアドリブがきかない。会話がうまくできない。(まあいつものことだが)
まあ仕事はそれなりにこなし、7時ごろで仕事を切り上げ帰宅。
帰宅後は普通に食事し、朝に比べれば少し落ち着きを取り戻した。

19日目(1998/6/2)
昨日から今日は休みをとって映画を見に行くことにしていた。
今日は会社に行くプレッシャーのようなものが無いので、朝の気分は別段良くも悪くも無い。ただ昨日までの疲れが少し残っていて、もっと寝ていたいと思う。
10:00頃に起き、今日もあまり食欲が無いので少し朝食を食べ10:30に家を出る。朝食を食べた後にPROZACを飲もうと思っていたが急いでいたため飲むのを忘れてしまった。結局今日は飲まずじまいだった。
今日見た映画は以前見た映画だったが、前回ほどの感動はなく淡々と見ていた気がする。 これが2回目だからか今の心理状態がそうさせるのかはわからない。
夕方に帰ってからは少し疲れたので2時間ほど仮眠し、夕食を食べTVを見て過ごす。
今日は淡々とした1日だった。

20日目(1998/6/3)
今日も朝から食欲がないが、PROZACを飲むために無理やり朝食を摂る。どうもPROZACは胃に悪いらしく、ここのところ胃の調子が悪い
普通通りに出社する。精神的には普通である。良いわけではないが何か不安を感じるということはない
昼も食欲がなく、無理やり食べる。
15:30 訳もなく不安が襲ってくる。厭な胸騒ぎがする。
17:30 なんか妙にそわそわする。ちょっとわくわくに通じるそわそわだ
帰りは上司と途中まで一緒に帰ったが、このときはもう疲れていてあまり話をしたくない、話題を考えたくないような気分だった。
帰宅してからは微熱があるようで、体が火照っている。微熱から来る疲れも感じる。これは精神的高揚の代償だろうか。

21日目(1998/6/4)
今日も朝起きると食欲がなく、朝から疲れている。とりあえず朝食を摂り、PROZACを飲む。
出社後は、理由も無く不安を感じている。(不安なんていつも特に何か理由があるわけではないが)
今日は1日中打合せで、いつものように私の出る幕はあまりなく、周りに任せて僕は発言するべき時にのみ発言する、という態度をとっていたので、精神的には楽に過ごした。
帰宅後はいつも通りに過ごし、特に良くも悪くもなかった。

22日目(1998/6/5)
毎日同じことを書いているような気がするが、今日も朝は食欲がなく体が重い。朝どうしても起きられなくて少し遅めに出社する。
今日は黙々とデスクワークをして定時ちょっと過ぎに仕事を終わらせ帰宅する。
特に人と話すこともなく、話しをしたのは事務的な話のみだった。
帰宅後はきりきりと胃が痛んだ

23日目(1998/6/6)
今日でPROZACはやめることにした。思っていたほど効果が上がらず、そんなにひどくはないものの、頭痛、食欲不振、吐き気、疲労感、微熱などの副作用が出ているからだ。体重も飲み始めから比べると2kgほど落ちた。(最近太り始めていた僕にとってはダイエットになったけど)
やめても特に普段と変わりなく、急激に落ち込んだりいらいらしたりすることはなかった。

24日目(1998/6/7)
今日もPROZACを飲んでいた時と特に変わりはない。ただ体は相変わらず重く昼過ぎまで寝過ごす。
ただ、少し食欲が出てきているようだ。




line1.gif

BACK